小エッセイを綴る

主に情緒深いものに関して

趣味について(サイクリング)

 前回の記事で方向性を決めるときに「サイクリング」と「本の感想」が入っていたことは覚えているだろうか。一見共通性のないこの2つだが、私からするとこの2つの趣味を続ける理由は同じである。今回は前者の「サイクリング」について触れよう。

 

美しい景色がみたい

 結論から言うと、上の見出しが全てだ。私はただ、綺麗な景色がみたいだけなのである。

 それでは「サイクリング(自転車)」内の美しさから話そう。

 自転車の良いところは、「名の知らぬ道や町も五感全てで感じられる」ということ、そして「疲労困憊の身体で辿り着いた景色の格別さ」がある。

 まず一つ目について。私たちが電車や車で通過する景色にも、当たり前だが名前があり、そこで生活している人がいる。しかしその景色は瞬く間に過ぎ去って、ほとんどが私たちの脳内には残らない。

 自転車の場合、そんな通過点の町も楽しめる。例えば、目的地の途中に田舎道があるとする。季節は夏だ。眩むような太陽が燦燦と照りつけている田園を想像してほしい。

 青い空、青々とした稲の葉。遠くの蝉時雨。どこか懐かしい田んぼの匂い。一瞬吹き抜ける冷涼な風…。と、ざっと想起できるのはこれくらいだろうか。

 この田園風景が目的地になるのはきっと少ないだろう。だが、自転車を漕いでいるとこのような風景にも遭遇する。ただの通過点の景色でさえも全身全霊で美しいと感じられるのだ。

 しかも小回りが利く。止まって写真を撮りたければすぐ止まれるし、進みたければ進めばよい。これほど贅沢な移動手段を私は他に知らない。

 続いて2つ目についてだ。1つ目は「通過点の美しさ」を書いたが、こちらは「到着地点」の美しさである。

 私がサイクリングする時、大抵海辺か夕日がよく見える場所が目的地となる。別に自転車でなくてもそれらは依然として美しい。しかし自転車だからこそより綺麗に見える香辛料があるのだ。

 それは「疲れ」である。息も絶え絶えで、体全体がボロボロのところに…水平線に沈む夕日や西日に照らされる波打ち際を想像してほしい。夕日が、海が、あらゆる自然が自分の心を洗い流してくれるような感覚になるはずだ。

「私は今日、これを見るたびに何時間も自転車を走らせてきたのだ」と辿り着くたびに思う。疲れた身体に染み渡る景色は本当に美しい。

 蛇足になるが、人間が自然に対して「美しい」と感じるのはかなり一方的なものだと私は考えている。自然は美しくあろうとして美しくあるのではない。人間の心が勝手に美しいと思っているだけなのだ。「勝手」ということはいくらでも変動させられる。だから私はわざわざ自転車に跨り、約束された美しい景色を、疲労という彩度を加えて見に行く。

 もちろんこの考えは論理的ではない。反論はいくらでも出てくるだろう。あくまで私自身の持論なので、あまり目くじらを立てないでほしい。

 上の見出しの通り、私はただ美しい景色がみたいだけだ。それ以上は難しく考える必要はない。

 

 長くなってしまったので今回はここまで。次回はもうひとつの趣味「本」について書きたい

 

 それでは。

 

ブログの方向性

 さて、とりあえずブログを立ち上げたのはいいが具体的に何を書こう。

 書きたいことを書きたくなったら書けばいいとは思うが、ある程度方向性は確立させておきたい。

 とりあえず今考えているのは

 ・サイクリング関連

 ・本の感想

 ・旅行記

 ・その他、自分が美しい、情緒深いと思ったもの

 

 このあたりを考えている。上3つもその中で「綺麗だと思ったこと」を中心にして書つもりだ。それくらいでないと書くことがない。

 私にとって「綺麗なもの」についてひたすら述べると認識してくだされば良い。

それでは。

 

エッセイ開始

 ふと、エッセイを書いてみたくなった。

 皆さんは学生時代の時「日直日誌」は書いただろうか。黒板消しや1日の報告をするなど、約1か月周期で回ってくる「日直」は誰でも経験しただろう。私の学校ー他クラスのことはわからないが私のクラスでは、その日の「日直」が一言二言コメントを書いていた。

 私はその日直日誌の中で拙いながらエッセイを書いていた。内容は忘れてしまったが、1か月に1度にその役が回ってきたときにはどんな文を書いてやろうか、どんな技巧を凝らしてやろうかと唸りながらペンを走らせていたことは覚えている。もちろん内容も表現もへたくそで、影では嘲笑されていたかもしれない。

 しかし、艱難辛苦の受験戦争の中で、あの小さなエッセイを書くことに楽しみを見出していたのは事実だ。文章の上手さはさておき、自分で文章を考えることは嫌いではない。

 その原初体験をふと思い出し、今こうやって筆を執ることに至った。「随筆」の言葉通りにあまり力を張りすぎずにきままに書いていこうと思う。

 それでは。